日本屈指の通年リゾート地。
ニセコエリアは世界的には「冬リゾート」のイメージが強い。
だがニセコを深く知るものは冬以外の季節の魅力に心奪われている。
ニセコエリアは世界的には「冬リゾート」のイメージが強い。
だがニセコを深く知るものは冬以外の季節の魅力に心奪われている。
ニセコの冬については改めて説明するまでもないだろう。
シベリア大陸上空の冷たい空気でできた雪雲が、強い季節風によって次々と北海道へ押し寄せる。それら雪雲がニセコ連峰を訪れ、雪を山と大地にもたらす。毎冬、ニセコの地にもたらされる降雪量は10mにも及び、パウダースノーと称される含有水分量の少ない雪は、手中で握りしめても雪玉にならないほど軽く乾いている。ここニセコでは、パウダースノーは天に祈るものではなく、天から降り注ぐことが約束されているものだ。
長い冬が終わりきらないうちに、春が訪れる。まだ冬の色合いが強く残るニセコの春。山にはまだ豊富な積雪がある上、天候が安定しており、バックカントリースキーやスノーモービル、ヘリスキーなどを楽しむのに適している。川や湖には雪解け水が注ぎこみラフティングなどのアクティビティの舞台となる。やがて、大地を何か月も覆っていた白い雪は姿を消し、作物の青々しい緑が姿を現す。木々には蕾が芽吹き始め、花の咲き始めとともに夏を迎える。
別名「グリーンシーズン」とも呼ばれるニセコの夏。冬の白いニセコしか知らないものにとっては、驚きの風景が広がる。日の出は早く、日の入りは遅く、ロードバイクやトレイルラン、登山、ハイキング、キャンプにBBQ、ゴルフなどに人々は興じる。空に、山に、川に、湖に、大地。あらゆる空間が様々なアクティビティの舞台となり、ニセコの地は短い夏を惜しむように日の出から日没まで、陽光をその身で慈しむ。
気付けばあんなに長かった夏の日差しが急に短くなり、朝晩は長袖ジャケットを羽織らないと肌寒く感じ始める。ニセコに短い秋が訪れたサインだ。気付けば始まり、あっという間に終わるニセコの秋。その短い期間にしか見ることのできない、様々な絵の具に彩られた山肌とパッチワークのような大地が織りなす風景画。長い白い冬に向けて、この地に住まう人々に自然の色の豊かさを教えてくれる。